尿路結石になる日本人は、40年間で3倍以上も増えている
2015年4月15日の水曜日。この日のNHKのテレビ番組「ためしてガッテン!」にて、尿路結石に関する衝撃的な内容が放送されていました。
それはズバリ、今の日本人は尿路結石になる人が増えており、日本人の10人に1人が尿路結石になる時代になったというのです。
厚生労働省の調査では、1965年から2005年までの40年の間で、尿路結石の患者さんが3倍以上増えたことが明らかになっています。
さらに、尿路結石は男性や高齢の人の多いと思われがちですが、若い世代の人でも、そして女性でも尿路結石になるケースが普通にある得るとのことでした。
尿路結石になった人達の話を聞くと、共通しているのが「耐え難い激痛」です。3、4回嘔吐してしまうぐらいの激痛や、女性の場合は出産を超えるぐらいの激痛が走るとのことでした。
そして、尿路結石は手術して治すケースもありますが、痛め止めを打ちながら様子を見るケースもあります。様子を見るケースでも、その数日後にトイレを済ませた時に結石が出て、自然に解消する場合もあるそうです。
尿路結石が出来るまでの期間は、たったの3週間。これだけの期間で石が出来てしまい、尿路を詰まらせてしまう恐れがあるのですね。
尿路結石の原因となるもの
尿路結石の素になるものとは、シュウ酸カルシウムの結晶です。シュウ酸カルシウムは、ほうれん草や大根など、少し苦味のある野菜に含まれている成分です。
また、ビールなどに含まれるプリン体は、尿酸結晶の原因になります。これも注意が必要です。
この尿路結石の原因となる結晶は、腎臓で生まれて、腎臓で育っていきます。大きさは2ミリ程度で、この大きさになるまで3週間ぐらいしか要しません。2ミリぐらいの結晶でも、十分に尿路結石の原因になります。
腎臓で大きくなった結石は、何らかの拍子でコロンと尿管の方に落ちてしまいます。
この段階ではまだ痛みは無いのですが、尿路が詰まってしまうために腎臓から尿が流れなくなります。そして、やがては腎臓が圧迫されてしまい、激痛は発生します。
つまり、シュウ酸カルシウムが固まった結晶によって尿路が詰まり、尿が溜まることによって腎臓が圧迫され、耐え難い痛みが出るのですね。
ちなみに結晶は2〜3センチ程度まで大きくなるケースもありますが、ここまで大きい場合は腎臓に留まるので、痛みは出ないそうです。(このような場合は、手術によって結石を取り除く必要があります。)
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尿路結石の予防方法
尿路結石の予防としては、まずはシュウ酸やプリン体を多く含む食べ物の過剰摂取を防ぐことが大切です。
結晶は多くの人が出来るものなのですが、注意すべきはたくさん出来てしまう人です。
結晶が出来やすい人は、尿が酸性に傾いていることがほとんどです。このため、リトマス試験紙を利用して尿が酸性かアルカリ性かを調べることで、尿路結石になりやすいかどうかを調べることができます。
尿の酸性化を防ぐためには、バランスの取れた食生活が大切です。肉や卵は酸性食品であり、野菜や果物、豆腐などはアルカリ性食品です。したがって、肉や卵ばかり食べずに、野菜もちゃんと食べることが大切なのですね。
野菜を積極的に食べている人でも、尿が酸性になる理由
しかしながら、野菜類を毎日しっかり食べている人でも、尿が酸性化してしまうケースがあります。
その原因が、内臓脂肪です。内臓脂肪が蓄積されると、腎臓がアンモニアを作る働きを阻害してしまいます。これにより、尿が酸性になってしまうわけです。
メタボリック症候群で内臓脂肪が溜まっている人や、何らかの生活習慣病を患っている人も尿が酸性になっている恐れがあります。
このため、メタボや生活習慣病を改善すること自体が、尿路結石の予防にもつながります。
抗酸化作用のある食品を摂取することは、尿路結石の予防にも役立つ
近年の研究では、石を固めてしまう謎の成分の正体が明らかになっています。
その成分はズバリ、「オステオポンチン」です。この成分がシュウ酸カルシウムの結晶を固めて、溶けないようにしていることが明らかになりました。
ただし、このオステオポンチンは完全な悪者というわけではありません。オステオポンチンは、シュウ酸によって壊された細胞を食い止めるために、固める働きがあります。
固まった結晶は大きくならないうちに尿として流れてしまえば、問題はありません。しかし、シュウ酸がたくさんあるとどうしても大きな塊になってしまい、尿路結石になってしまいます。
そこで、予防のために積極的に食べたいのが、抗酸化作用のある食品です。具体的には、お茶や青魚、ブルーベリー、かぼちゃ、にんじん、大豆などですね。
これらの食品は抗酸化物質の含有量が多く、結晶が結石へと固められるのを防いでくれます。
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