脳梗塞は夏が最も多い。意外な有名人も、脳梗塞になる現実。
脳梗塞は冬に多い病気だと思っているかもしれませんが、実際に発表されている統計を見てみると、最も多いのが6月〜8月にかけての夏の時期です。次いで12月〜翌年2月の冬の季節が、脳梗塞の発症者が多いと言われています。
脳梗塞は処置が遅くなれば命を落としても危険な病気です。一命を取り留めたとしても、半身が不自由になるなど後遺症が残るケースが少なくありません。事実、患者さんの寝たきりなる原因の3割が、脳梗塞なんだそうです。
そもそも脳梗塞とは、血の塊である血栓が脳の血管に詰まり、脳細胞が死んでしまう病気です。
芸能人でも発症している方が多く、元プロ野球選手の長嶋茂雄さん、大物歌手の西城秀樹さん、タレントの磯野貴理子さんや麻木久仁子さんも脳梗塞を経験されています。
脳梗塞は、発症する前に兆候(サイン)が出るケースも多く、これを見逃さないことが重要です。
芸能人の脳梗塞で見る「兆候」や「サイン」について
では、脳梗塞の兆候やサインには、どのようなものがあるのでしょうか。
歌手の西城秀樹さんの例を見てみましょう。西城さんが脳梗塞を発症したのは、2003年の頃でした。当時は48歳。韓国で行われたコンサートが始まる直前に、口がうまく回らなくなったそうです。
「疲れのせいかな?」と思って何とかコンサートを乗り切り、ホテルに帰って鏡を見たところ、今度は顔の半分が歪んで見えたとのことでした。
これは明らかに脳梗塞の特徴的なサインです。
一方、磯野貴理子さんのケースは、自宅で普通に歩くことが困難になったそうです。その状態を旦那さんが発見し、すぐに救急に連絡。そのまま救急車で運ばれて緊急入院し、何とか回復されています。
めまいはふらつきも、脳梗塞の典型的な症状です。
そして麻木久仁子さんの場合は、ある日突然、右腕と右足が痺れ出したそうです。しかし、20〜30秒程度で、痺れや振るえが治まってしまいます。
これは一過性脳虚血発作であり、脳の血管が一時的に詰まり、麻痺などの症状が出ます。しかし短時間で血流が再開するので、症状が消えるそうです。
一過性脳虚血発作の症状が出た場合、1年以内に20〜30%の確率で脳梗塞が発症するとのことでした。
この脳梗塞の兆候やサインを見つけるための有名な言葉に、「FAST」があります。その意味は以下の通りです。
F⇒フェイス:顔のゆがみ
A⇒うで:腕や足のしびれ
S⇒スピーチ:呂律が回らない。
T⇒時間:早期発見(後遺症を防ぐためには、3時間以内に治療を開始することが重要!)
夏に脳梗塞が発症しやすい要因
夏は基本的に汗をたくさんかくため、血管が詰まりやすくなり、脳梗塞が発症しやすくなります。
脳梗塞が発症しやすいのは、なんと睡眠中です。寝ている間には私達が思っている以上に汗をかくので、知らず知らずのうちに水分不足になっています。
このため夏は、朝起きた時よりも夜寝る前にお水を飲んでおくことが大切です。脳梗塞の4割は寝ている間に起きているので、夏は特に就寝前の水分補給をしっかり行っておきましょう。
また、夏の外は暑いです。外出すると大量の汗をかきます。このため、外出後に汗をかいても大丈夫なように、外出前に水分を補給しておきましょう。
そしてもう1つ注意しておきたいのが、夏のビールです。暑い夏の日にキンキンに冷えたビールを飲むのは、本当に美味しいですよね。
しかし、ビールは利尿作用がバカになりません。1リットルのビールを飲むと、1.1リットルの尿が出ると言われています。このため夏場はビールを飲む前に、お水などを1杯飲んでおくようにしましょう。
脳梗塞のチェック方法と、予防するために出来ること。
脳梗塞のチェック方法の第一は、まずは上記のような症状が出ていないかです。もし、思い当たる症状がある場合は、すぐに病院に言って検査を受けましょう。
次いで自宅でも出来る隠れ脳梗塞のチェック方法としては、以下の2つがあります。
1.真っ直ぐ立ちます。そして両腕を前方に水平に上げて、手の平を上にし、目を閉じます。ここで10秒数えて、目を開けます。もし左右の手の高さがずれていたら危険です。
2.足元に目印を付けて立ち、目を閉じます。そして50歩ほど、その場で大きく足踏みします。そして目を開け、目印をつけた場所から75センチ離れていたら、危険です。また、足の角度が45度以上回転していた場合も、危険だと言われています。
脳梗塞を予防するために出来ることは、やはり有酸素運動です。激しい運動ではなく、軽い有酸素運動がおすすめです。ちょっと早足で歩くウォーキングでも十分ですね。
また、自宅での運動としては、姿勢を正して立ち、手足をぶらぶらさせるようにして足踏みするだけでも効果があります。これを1〜2分程度続けて、朝晩行います。
沖縄県は、最も脳梗塞になる人が少ない。その理由とは?
沖縄県は、男女共に最も脳梗塞になる人が少ない県です。
その理由として注目されているのが、沖縄の代表的な食材である「ゴーヤ」です。ゴーヤには、脳梗塞の予防が期待できる様々な栄養素が含まれています。
私達の体内で発生する活性酸素は、血管を老化させたり、ガンを発症させたりします。ゴーヤには、この活性酸素をやっつけてくれる抗酸化物質がたっぷり含まれているのですね。
ゴーヤは沖縄の日差しをたっぷりと浴びて育ちますが、紫外線を浴びるほど抗参加物質が増えるそうです。
さらに、ゴーヤはビタミンCやカリウムも豊富です。血管を柔らかくし、動脈硬化も予防できます。
ゴーヤは日本中のスーパーでも購入できるので、積極的に食べるようにしたいですね。
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